トップページ > お知らせ > 【ドラフトまでの軌跡2026】第7回 星野世那(大阪商業大) 投手

お知らせnews

2026/9/18 新着情報
【ドラフトまでの軌跡2026】第7回 星野世那(大阪商業大) 投手
2026年6月10日 全日本大学野球選手権 明治神宮野球場
大阪商業大7-0東日本国際大(7回コールド)
 

星野世那(大阪商業大) 投手 179㎝79㎏ 左投左打



© 西尾 典文
 

高校時代は全くプロから注目されるような選手が大学で驚きの成長を遂げて上位候補となるケースは少なくない。今年そんな例にピッタリ当てはまるのが大阪商業大のエース、星野世那だ。近江高校時代は山田陽翔(現・西武)の控え投手で、3年時には春夏連続で甲子園に出場したが全てリリーフでの登板で、当時のストレートは130キロ台中盤だった。この時点でドラフト候補として星野を見ていた球団は皆無だっただろう。

 

そんな星野が驚きの成長ぶりを見せたのが大学2年春に出場した大学選手権だ。2回戦の早稲田大戦で先発を任されると、8回を投げて無失点、11奪三振という圧巻の投球を披露したのだ。高校時代に130キロ台中盤だったストレートはこの日、筆者のスピードガンで最速147キロを計測し、フォームの躍動感も高校時代とは別人のようだった。2年秋には防御率0.29で最優秀防御率のタイトルも獲得している。

 

昨年は肘を痛めた影響で春は3試合、秋は1試合の登板に終わり苦しんだが、今年春のリーグ戦では4勝をマークしてMVPを受賞。そして復活ぶりを強烈にアピールしたのが2年ぶりに出場した大学選手権のこの試合だった。初戦の九州産業大戦でも7回途中まで投げて3失点と試合を作り、109球を投じていたこともあって立ち上がりは少しボールがばらつくシーンも目立ったが、3回以降は全く危なげないピッチングを披露。昨年から大学日本代表にも選ばれている黒田義信(4年・外野手・九州国際大付)も3打数ノーヒット、1三振に抑え込むなど7回を内野安打1本、6奪三振で無失点という圧巻の内容でチームを勝利に導いて見せた。

 

チ右肩がギリギリまで開かず、ボールの出所が見づらいフォームにも関わらず、しっかり腕を振って速いボールをコーナーに投げ分けることができるというのが最大の特長だ。特に力を入れた時の140キロ台後半のボールは少し甘く入っても打者を差し込むことができ、ストライクゾーンで勝負できるだけの威力を感じる。変化球ではチェンジアップのスピードと落差にバリエーションがあり、右打者だけでなく左打者にも勝負球として使えるのが大きな持ち味だ。スライダー系のボールには少し課題が残るものの、ストレート中心の組み立てでしっかり長いイニングを抑えられるというのは大きな魅力である。

 

そしてさらに頼もしいのがスタミナ面だ。この日も中1日での登板だったが、8月に行われた巨人三軍と中日二軍とのプロアマ交流戦では二日続けて先発していずれも好投。既に開幕した秋のリーグ戦でも調子を落とすことなく順調にアピールしている。今年は他にも大学生左腕の注目選手は多いが、最終学年でのトータルの安定感はトップと言える存在であり、上位指名の可能性も極めて高そうだ。

 


西尾 典文 Norifumi Nishio


1979年生まれ。愛知県出身。大学まで選手としてプレーした後、筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から技術解析などをテーマに野球専門誌に寄稿を開始。アマチュア野球を中心に年間400試合以上を取材する熱血スポーツライター。2017年からはスカイAのドラフト中継で解説を務め、「原石発掘!ドラフトハンター」や「プロ野球仮想ドラフト会議」にも出演。

阪神タイガース主催公式戦 徹底放送!! スカイAは虎バン主義。猛虎戦士の勇姿をお届け!! 視聴方法へ