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2026/8/7 新着情報
【ドラフトまでの軌跡2026】第1回 菰田陽生(山梨学院) 投手兼内野手
2026年7月6日 全国高校野球選手権山梨大会 山日YBS球場
韮崎0-13×山梨学院
 

菰田陽生(山梨学院) 投手兼内野手 195㎝102㎏ 右投右打


© 野球太郎
 

 今年夏の高校野球の地方大会は多くの強豪校が敗退したことが話題となり、甲子園に届かなかった選手も多いが、その代表格と言えば山梨学院の菰田陽生になるだろう。昨年春の選抜ではリリーフで3イニングの登板ながら最速152キロをマーク。さらに圧巻だったのがその後に行われた関東大会だ。3回2/3を投げて8者連続を含む11奪三振という投球でチームを勝利に導いた。
 

 昨年夏の甲子園で肘を痛め、秋は明らかに本調子の投球ではなかったが、そこから打者として大きく成長。秋の関東大会では3試合で12打数7安打、打率.583という成績を残し、浦和学院戦ではバックスクリーンに飛び込む一発も放っている。今年春の選抜ではファーストの守備で走者と交錯して左手を骨折して途中交代となったものの、その前の第1打席では初球のカーブをとらえて打った瞬間に分かる甲子園初ホームランも放って見せた。

 

 怪我で負傷交代した選抜から約4か月ぶりの公式戦出場となったのがこの試合だ。菰田は3番、指名打者で出場すると、3回に迎えた第3打席で内角のボールをとらえると、打球は軽々とフェンスを越え、左中間スタンド上段に飛び込むホームランとなった。下級生の頃と比べると明らかにゆったりとタイミングをとれるようになり、ボールを呼び込むのが上手くなった印象を受ける。今年春の選抜の長崎日大戦でも内角を厳しく攻められるシーンが目立ったが、それに対しても窮屈にならずにしっかり振り切ることができていた。そして最大の魅力はやはりその長打力である。韮崎戦のホームランも打った瞬間は打球の角度的にフェンスを越えるか微妙に見えたが、ボールはそのまま全く落ちることなくスタンド上段まで達していたのだ。遠くへ飛ばすことに関しては今年の高校生の中でもトップと言えるだろう。

投手としてはこの夏はわずか2イニングの登板に終わり、不完全燃焼の印象は否めないが、それでも敗れた帝京三との試合では最速150キロをマークするなど復調ぶりを見せた。投手、野手の両面でここまでのスケールを備えた選手はそうそう出てくるものではない。どちらで評価するのか、二刀流で勝負するのか、意見は分かれることになりそうだが、プロでも高い次元での二刀流選手として成功する可能性も十分にあるだろう。この逸材をどの球団がどのように評価して指名するのか。今年のドラフトにおける最大の注目ポイントとなりそうだ。

 


西尾 典文 Norifumi Nishio


1979年生まれ。愛知県出身。大学まで選手としてプレーした後、筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から技術解析などをテーマに野球専門誌に寄稿を開始。アマチュア野球を中心に年間400試合以上を取材する熱血スポーツライター。2017年からはスカイAのドラフト中継で解説を務め、「原石発掘!ドラフトハンター」や「プロ野球仮想ドラフト会議」にも出演。

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